2010年2月8日月曜日

マグロをめぐる動き

□フランス取引禁止に賛成
2月4日(毎日新聞)
フランスは3日、大西洋・地中海のクロマグロについて、国際取引を禁止する措置に同意すると発表した。ただし「1年半の猶予」を設けることを同意の条件とした。ワシントン条約に基づくもので、世界最大のマグロ消費国・日本に影響が出る可能性が出てきた。

□赤松農相裁決微妙
2月5日(時事)
赤松広隆農林水産相は5日の閣議後会見で、大西洋・地中海産クロマグロの商業取引禁止を論議する3月のワシントン条約締約国会議の見通しについて「(投票結果は)微妙な差で決まる」との認識を示した。
*BSフジでは5票差程度と発言。

□取引禁止採決を指示
2月7日(産経新聞)
絶滅の恐れがある野生生物の国際取引に関するワシントン条約で、地中海と大西洋のクロマグロの国際取引を禁止すべきだとのモナコの提案について、同条約の事務局が6日までに、この提案を支持し「採択するよう勧告する」との見解を、日本を含む各国政府に示した。
日本政府は「クロマグロは取引禁止の基準を満たしておらず、絶滅の危機にひんしてはいない」とモナコ提案に反対姿勢を示しているが、否定された形だ。


厳しくなってみました。
日本は何か新機軸の提案ができないものか。

2010年2月4日木曜日

フランスよお前もか!

フランスがモナコが3月のワシントン条約会議に提案する『大西洋と地中海のクロマグロの取引禁止』に賛成すると発表しました。3月に開かれる条約締約国会議での交渉に影響を与えそうです。
クロマグロ規制がかなり現実味を帯びてきたように思います。
マグとも食べない西欧人から、日本の食文化を守れ!といった声が聞こえてきそうですが
わたしたち日本人が世界中からクロマグロを買いあさり、資源を減らしてきたことは事実です。
ここでじっくりマグロの持続可能性=フィッシュ・サステナビリティーについて、考えてほしいものです。

ワシントン条約とクロマグロについては、勝川先生のブログでもうすこし勉強してみます。

クロマグロ ワシントン条約 from 勝川俊雄 公式サイト

2010年2月3日水曜日

マグロの生い立ち

マグロといってもすべて天然のものとは限らない。
実際に食用となっているのは下記の三種。
1.世界の海で捕獲される天然のマグロ。
2.天然のマグロの幼魚を捕獲して成魚に育てる畜養マグロ。
3.卵を孵化させて成魚に育てる完全養殖マグロ。

今乱獲で問題になっているのは
天然マグロの高級種である「クロマグロ」や「ミナミマグロ」。
漁獲制限があるが、それを守らない違法操業も多いらしい。
畜養は天然に比べて、いかにも資源保護が可能なように 見えるが
天然の幼魚を捕獲することや大量の餌が必要になることから
「決して資源保護にはならない」という声もある。
また、理由は分からないが畜養マグロの在庫がだぶついて
需要が伸びていないらしい。
因みに、先日通販で購入した「畜養ミナミマグロの大トロ」の味はイマイチでした。
やはり大海を回遊していないので身に芯がないのかな。
脂っぽくてふにゃふにゃでした。

日本人が将来クロマグロを食べ続けることが出来るためには
「完全養殖マグロ」しかないかもしれない。

現在は近畿大学が開発した「近大マグロ」が市場に出回っていますが
政府や業界をあげてこの分野を伸ばしていってほしい。
でも、身に芯はあるのかなあ?

もちろん、天然マグロがフィッシュサステナビリティ(漁業資源の持続可能性)に
配慮した漁業環境に置かれ、食べ続けられることが最も望ましいことではあるけれどね。