ミナミマグロは絶滅危惧種なのだ。そのことは知っている。
ネットの通販サイトで「ミナミマグロ激安!送料込み2,×××円」 を発見。
ネット通販でも買える「絶滅危惧種」って、と思い購入してみた。
クール宅急便で届いた冷凍の包みを見て、はじめて納得。
「南マグロ大トロ」「オーストラリア産畜養」とあった。
「天然」ではなく「畜養」だったのだ。
「畜養」ならば天然と違い、魚の持続可能性(フィッシュ・サステナビリティー=Fish sustainability)に配慮されているのだろうか。
畜養とは、天然のまぐろを取ってきて、それを人工的に成育させているという事です。つまり、畜養マグロはもともと、天然マグロなのだ。以前までまぐろの畜養に用いた天然マグロは、体重にして30キロ前後のある程度成長した天然マグロだったが、現在ではまぐろを小魚で捕獲して畜養する ケースも目立ち始めている。つまり、大量の子マグロを大きくなる前に捕獲してしまっているのだ。
これが進めば生魚は益々減少することになる。
卵を孵化させて育てる=いうならばゼロから人の手で生み出す「養殖」とは似て非なるものなのだ。
畜養の問題は、青田刈りで生魚を減らすだけでない。
畜養マグロを育てるには、大量のエサが必要で、このエサも当然天然資源なのだ。
畜養マグロの体重を10キロ太らせるためには、200キロ前後にも及ぶエサが必要といわれ、イワシなどの他の種をエサとして与えている事になる。
餌となる魚が必要以上に捕獲されたり、本来の生育地域と異なる海に持ち込まれたり、海洋生態系(食物連鎖)のバランスが崩れる可能性が指摘されている。
畜養は、乱獲だということもできるかもしれない。