2010年5月24日月曜日

MSC海のエコラベルを食べました

前回MSC海のエコラベルの話をしましたが、やはり実物を食べてみないとということで、どこで買えるのか調べました。
いまのところまだ、イオングループのジャスコくらいでしか売っていなそうな。

ということで、わざわざ車で1時間かけて買いに行ってきました。
アラスカ産の鮭2切れ。

ちょっと塩辛いけれど、まあまあ美味しかったですよ。
そもそもMSC海のエコラベルは、美味しい印ではなく
「持続可能な漁業で獲られた水産物」の証ですからね。

フィッシュサステナビリティを目指すなら、多少の負担は必要なんでしょうね。



2010年5月17日月曜日

海のエコラベル「MSCエコマーク」

Marine Stewardship Council(海洋管理協議会)MSCが発行する「MSCエコマーク」というのをご存じですか。私はつい最近まで知りませんでした。
MSCは、1997年、世界自然保護基金(WWF)と 大手食品関連会社によって設立された団体で、1999年にNPOとして独立。本部は英国にあり、日本をはじめ世界各地に現地事務所を置き、認証基準の策定・管理と認証制 度の普及のための活動を行っています。
「MSCエコマーク」は、WWFのサイトでは
『魚、貝、エビといった海の生き物は世界中の多くの人々が生きていく上で必要不可欠なものです。これらの海の生き物は、自然に繁殖し、成長するスピー ドを考えて適切な量を獲れば、いつまでも食べ続けることができます。
しかし、この「適切な量」を超えて獲り続ければ、海の生き物は減ってゆき、しまいには将来食べるのが難しくなってしまいます。また、魚を獲る際 に、ウミガメ、海鳥、小さな魚など他の生物が巻き添えになるようなことを避けなければ、豊かな海の生態系が壊れていってしまいます。
このようなことを避けるために、獲ってよい漁獲量や時期、魚の大きさなどを定めたり、他の生物がかかりにくい漁具を使うなど、厳しい取り組みを している漁業者もいます。
MSCのラベルはこういった水産資源や海洋環境を守って獲った水産物に与えられる証です。消費者がこのラベルの付いた水産物を選ぶことによっ て、厳しい取り組みをしている漁業者を支えることにつながります。
こうして水産資源や海洋環境を守る漁業者が漁を続けることができれば、私たち消費者も、いつまでも水産物を食べることができるのです』

と説明されています。

つまり、未来につながる持続可能性に配慮した漁業で捕獲された水産物の証ということですね。
私はまだ目にしたことがないのですが、日本でも最近ようやく出回り始めたようです。

イオンでは甘塩味紅鮭、明太子、塩まだら、キングサーモン切身・ ギンダラ切身など10商品を販売しているとのこと、価格はきっと高めなんでしょうがフィッシュサステナビリティ=未来に配慮した業業による水産物が多くなることを期待したいものです。
↓MSCエコマーク


もちろんマグロも対象になることだろうと思います。
というか、マグロこそMSCマークを取得する必要があるのかもしれません。
一方的に保護ばかりを訴える自然保護団体と目先のビジネスばかり追いかける漁業関係者の橋渡しになって欲しいと思います。

MSCのあり方について分かり易い動画がありますので、是非視聴してみてください。

2010年5月10日月曜日

カツオが獲れない。メバチ・キハダもピンチ。

春盛り、いよいよ初鰹のシーズンだ。
しかし、日本近海のカツオの漁が激減しているらしい。

昨年NHKのテレビ番組でカツオ漁師が『近海では本当に釣れない。水産庁は漁獲高は減っていないと言うが、同じ漁獲を確保するのがものすごく大変だ』と語っていた。
カツオは日本近海まで来ていないのだ。

5月1日の朝日新聞の記事に寄れば、その原因ではないかと推測されるのが
遙か南方の海洋で中国船などが行っているおおがかりな巻き網漁だ。

日本では一本釣りしたカツオを刺身やたたきにして食べるが、これらの漁船の目的は
西欧向けの缶詰やペットフードの原料である。
だから、大きさはどうでもよい。大きいのも小さいのも一網打尽にする。

カツオの漁はマグロと関係ないかというとそうではない。
カツオと一緒にメバチやキハダも混獲されうのだ。
そもそもフィリピン付近ではキハダの巻き網漁も行われていて
こちらも幼魚から成魚まで一網打尽の漁がなんの管理もされずに行われているのだ。

イカダを流して魚群を集めて一網打尽にする巻き網漁は、イルカの混獲も問題になっている悪魔の漁法である。

規制しないと大変なことになりそうである。


【朝日新聞5月1日】
日本近海、カツオが獲れない 中国系巻き網漁船の影響か


<このブログはフィッシュサステナビリティについて考えています>