2010年8月30日月曜日

どこのマグロ?

いま食べようとしているマグロは
どこでどう捕獲され、どう流通してここにいるんだろう。

そんなことを考えて食べないといけないようだ。
同じクロマグロ(本マグロの表記も)でも、規則を守って捕獲されたものもあれば、違法操業によって捕獲や畜養されたマグロもいるのだ。

クロマグロなどは世界で捕獲量が決まっているのに、日本の輸入量が平気でそれを越えたりしているのだ。
違法、違反とわかっているのに輸入している業者もいるのだ。
まあ、国もこれまでは黙認していた。
今年からは、多少厳しくチェックするようだ。
私たちも食べるのなら、できる限りトレーサビリティーを気にしよう。
消費者が求めなければ、流通業者はやりたがらないだろう。

いまむやみに食べてはいけないマグロとは・・・

北大西洋や地中海で漁獲制限を越えて獲られた大西洋クロマグロ。
漁獲量を偽って捕獲し、畜養した大西洋クロマグロ。
日本近海の巻き網漁によって捕獲されたマグロの幼魚、ヨコワ。
畜養されたミナミマグロ。
イルカや多の魚種の混獲に配慮せず捕獲された、メバチやキハダやカツオ。

なんか、ほとんど食べちゃ駄目なのかなあ。

トレーサビリティーが完璧なのは近代マグロだろうけれど、そのへんのスーパーじゃまだ手に入らないんだよね。

この記事は、フィッシュサステナビリティーについて書いています。

$マグロ保存会

2010年8月23日月曜日

メバチも危ない

東南アジア地域での「巻き網漁」による、キハダ、メバチ、カツオなどの乱獲で資源がピンチだと以前報告しましたが、メバチがかなり危険な状態であることがWCPFC(中西部太平洋マグロ類委員会)の科学委員会で明らかになりました。

以下、グリーンピースのプレスリリースです。

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メバチマグロ、中西部太平洋で激減
――中西部太平洋マグロ類委員会の科学委員会が資源評価を発表

【記事抜粋】

南 太平洋のトンガにおいて19日に閉幕したWCPFC(中西部太平洋マグロ類委員会)の科学委員会で、中西部大西洋のメバチマグロが激減していることが報告 された。これを受けてグリーンピースは、国内の大手スーパーや飲食店チェーンに対し、持続可能な魚介類の調達方針を作成するよう取り組みを求めた。

資 源評価の報告によると、中西部太平洋におけるメバチマグロの現在の親魚資源量は、初期資源の17%にまで減少(注1)。今年3月にワシントン条約で禁輸措 置が議論された大西洋クロマグロは親魚資源量が初期資源の15%とされており、比較するとメバチマグロの資源状態の深刻度がうかがえる。さらにマグロ・カ ツオ類の中でもっとも資源状態が良いとされ、鰹節の原料のカツオにおいても、今回はじめて資源量の減少が報告された(注2)。これらの魚種は海洋で主に FAD (人工集魚装置)によって集められ、巻き網で一網打尽に漁獲されて、WCPFCによる管理の甘さが過剰漁業を許している。

記事の全文はこちら

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資源管理団体と漁業者の目先の利益追求が、科学的なデータを無視した過剰漁獲に走らせているのでしょうか。
「消費者のニーズ」が乱獲の理由にならないように、私たちも食べているマグロのトレーサビリティーをしっかり確認する必要があると思います。
しかし、スーパーの表示だけではわからないんですよね。
このあたりの改善が必要になってくるでしょうね。

この記事は、フィッシュサステナビリティについて書いています。

2010年8月19日木曜日

マグロ2歳以下で90%捕獲

太平洋クロマグロは、親魚(3歳以上)になる前に
90%が捕獲されてしまう。
これでは資源量を維持できるわけがありません。

特に0歳のヨコワは、消費される尾数の70%以上に達しています。
以前「マグロの子を食べるな」でも紹介しましたが
3年待てば市場価値は数十倍になるのに、捕獲しやすいということで
幼魚の巻き網漁が行われているのです。

宮原審議官の話によれば、多数の巻き網漁船が操業しているのでなく
ほんの数隻の大型船が一網打尽にしているのだという。
伝統的な小型漁船の曳き縄や一本釣り漁法なら、問題になっているほど大量な捕獲はされない。

だとしたら、数隻の巻き網船を規制できないのだろうか。
できないのだという。
いろいろ、あるから。
そもそも、小さな漁協の1年分を1回の操業で捕獲してしまうような巨大巻き網船の製造や操業が、法律で管理できないのだそうだ。
なんて国なんだろう。

結局、一部企業の利益のために、国民の資源が浪費されてしまうのだ。

巨大巻き網漁船を操業している会社の方へ
ひとまずヨコワの巻き網漁は止めて頂けませんか。

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このブログは、フィッシュサステナビリティについて書いています。