2010年6月1日火曜日

メキシコ湾のクロマグロ絶滅?

5月31日付の朝日新聞によれば
ただでさえ数が減って禁漁になっているメキシコ湾のクロ名グロが、本当に絶滅しそうだという。

日本ではあまり大きく報道されていないが、4月の下旬にアメリカメキシコ湾のBP社の海底油井で大爆発があり、オイル漏れが続いている。この記事ではこのオイル漏れの影響でちょうどこの時期にこの海域で産卵期を向かえるクロマグロに大きな影響がありそうだということだ。


以下記事の一部
============
米カリフォルニア大デービス校との共同研究で、28日発行の米科学誌プロスワンに論文が発表された。
大西洋クロマグロは、地中海で産卵する群とメキシコ湾で産卵する群に分けられる。後者は毎年3~6月にメキシコ湾に回遊してくる。研究チームは、キハダ マグロなどの漁での混獲記録や、クロマグロを捕獲して回遊追跡装置を付けた時の記録を分析した。
その結果、クロマグロはやや水温の低い湾内の二つの海域に集中して回遊していた。特に北東側の海域は原油が広がっている海域と重なっており、回遊のピー クは流出が始まった4~5月だった。
クロマグロは海面付近で産卵する。漂っている油膜で卵や稚魚が死滅する恐れがあり、卵は油を含むため原油の油滴を小さくして分解を促す薬剤の影響も心配 される。
流出海域の近くにはメキシコ湾内で蛇行後、北米東岸を北へ向かう暖流「ループ・カレント」が流れる。この海流はクロマグロの回遊ルートとも一致してお り、原油が海流に乗って広がれば、長期的には成魚にも影響が出るとみられている。
流出の前に行われた研究だが、研究チームのバーバラ・ブロック・スタンフォード大教授は「残念ながら、原油流出は場所も時期もクロマグロの産卵と重なっ た。2010年産減少の影響は深刻になるだろう」としている。

===============
東大西洋のクロマグロが絶滅すようなことになったら、大西洋全体の個体数の激減が加速することになりそうだ。
地中海のクロマグロを手厚く保護することは、大西洋クロマグロの未来にとって、重要なことになるかもしれない。

このブログは、フィッシュサステナビリティについて書いています。

0 件のコメント:

コメントを投稿